千曲市更埴文化会館(あんずホール）災害復旧

令和元年東日本台風により浸水被害を受けた千曲市にある「あんずホール」の災害復旧工事。

この建物は平成2年に芦原建築設計研究所の設計により建てられた図書館やコンサートホール等を内包する複合文化施設です。地下は浸水により全て水没また1階も一部を残して床上浸水している事がわかり、浸水箇所はピットも含めて汚泥が堆積していて機械設備の大半が地下にあった為全滅している状態でした。また空調ダクトも機械室から地下ピットを通って各所に送風する方法を取っていた為これも全滅している状態でした。

復旧工事及び浸水対策

１．完全浸水した地下はRC躯体を残して解体、清掃消毒の上新規復旧

２．ピットの全清掃とダクト総取替及び配管保温材取替

３．浸水した電気・機械設備の総取替

４．浸水に強いエレベーターへの取替

５．１階壁浸水高さまで壁仕上げ撤去清掃消毒及び復旧

６．１階床清掃又は張替え（大ホール舞台等）

７．水に浸かってしまった大ホール客席椅子の取替

８．避難施設想定の発電量と時間を確保した非常発電設備の地上設置

９．水の流入可能性部分に止水板及び止水壁設置、配管の逆流防止弁設置

令和4年1月に工事が竣工し、「信州の幸（めぐみ）あんずホール」として再オープンしました。